年末の大掃除をする~作業ということについて
今年ももうすぐ終わるということで、年末の大掃除をする。僕は、窓の掃除などを担当。窓ガラス、サン、そして雨戸にもほこりが積もってドロドロになっている。それをひとつずつ水拭きしてから乾拭きする。バケツでボロ布を洗いながら、何杯も真黒になったバケツの水を取り換える。初めは面倒くさかったが、ひとつひとつの作業に体を動かしているうちに、意識しなくても体が勝手に動くようになってきて、心地よくなってくる。作業にはなにかしら心癒されるところがある。
ウィンストン・チャーチルは、休日に別荘にひきこもって、レンガを積むのが趣味だったということをきいたことがある。何か目的があってのことではなく積む作業自体を楽しんでいた。積んだ後はこわしてまた積んだという。
カール・グスタフ・ユングは、<ボーリンゲンの塔>を手作業で石を積んで作った。ユングにとって、それは大切なことだった。
作業には、人それぞれに合ったやり方がある。というか、人それぞれに、その人の心の癒しにつながる作業があるのではないかと思う。心の作用というよりは、むしろ身体に働きかけ方がかえって心が動くというような。僕の場合、今回は大掃除だったが、実家の近くの森で作業をすることがある。そんなとき、心の深い場所をなでられるような感じを抱く。ちょっと言葉にはしづらい感覚だが。
- 作者: カール・グスタフ・ユング,アニエラ・ヤッフェ,河合隼雄,藤繩昭,出井淑子
- 出版社/メーカー: みすず書房
- 発売日: 1972/06/20
- メディア: 単行本
- 購入: 2人 クリック: 19回
- この商品を含むブログ (22件) を見る