zumaのはてなブログ

この世で一番好きなのは、本を読むことと歩くこと(「ぐりとぐら」風に♪)

DARC体験記 〜DARC研修会 於桑名保健所内〜

その日、僕は初めてDARCに出会った。それは桑名保健所において行なわれたDARCの研修会だった。部屋の一番後ろの席に控えているIさんに僕は軽く会釈をし、席に着いた。開始の挨拶のあと、Iさんのスピーチが始まった。DARCについて、そしてIさん自身についての話だった。それまで薬物依存の人に出会ったことは無かったので、どんな人なのだろう?と思っていたが、話を聞いているうちに、彼も僕と同じように悩んだり喜んだりするひとりの人間であると感じた。それどころか彼が語る話には生きていくうえで参考になる知恵がちりばめられている、もっと教えてもらいたい、と思うようになってきた。率直に言って、Iさんは魅力的な人だ。そして、とてもエネルギーを感じる。話のなかで特に印象に残っていることばは、「DARCで教わるのは薬をやめる方法ではなく、"素面で生きていく方法"なのだ」である。そのための手段として、「出会いと体験」や「今日一日のサイズで生きる」という考え方がある(12ステップについてはあまり僕の中に残っていない)、そう感じた。その考え方は僕にも応用できると思う。僕も悩めるひとりの人間であるし、生きていくうえで困難を感じることもある。Iさんの話を聞いてから、僕は積極的に人と"会う"ようになった。"会う"ことによって自分のなかに変化が起こる。この変化は僕にとって大事なものだと感じるようになったからだ。この日得た「出会いと体験」などに象徴される知恵のことばは、いまの僕を支えてくれるもののひとつになっている。これからもDARCと関わることで大切な何かを感じていきたい。